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ケース4:宝塚あさひ歯科クリニック奥野先生

執筆者の写真: Task ItoTask Ito

今回のインタビューは、宝塚あさひ歯科クリニックの院長、奥野先生です。 歯科医師としての道を選んだ理由から、現在の開業医としての取り組み、そして将来のビジョンまで、奥野先生の歯科医療に対する熱い思いをお聞きしました。


――奥野先生、本日はどうぞよろしくお願いいたします。まずは歯科医師を志された理由からお聞かせください。 


奥野先生:こちらこそよろしくお願いします。両親や親族に歯科医師や歯科医療関係者がいて、自然と歯科医師を志す、というのがよくあるケースですが、私はそれには当てはまりません。両親も親族も歯科医師でもなければ歯科医療関係者でもありませんでした。では、何か明確なきっかけがあったわけでもありません。将来の職業について考えたとき、医療系の仕事に漠然とした憧れがあったのです。その中でも、特に「手を動かす仕事」がしたいと思っていました。


歯科医師は、患者さんの悩みをしっかり聞いて解決できる上に、自分の技術も必要となる職業です。診断して薬を出すだけでなく、技術職でもあり医療でもある。そういった点で自分に合っているのではないかと考えたんです。


――確かに珍しいケースですね!実際に歯科医師となられて、いかがでしょうか?


奥野先生:歯科医師として働く魅力は、患者さんの人生に直接的な影響を与えられる点だと思います。歯の健康は全身の健康に直結しますし、見た目にも大きく影響します。患者さんの笑顔を取り戻すことができる、そんな仕事です。また、思っていた通り、技術的な研鑽も必要です。手先の器用さや精密な作業が求められますが、そこはかなり得意だなと感じています。


――歯学部での大学生活はいかがでしたか?


奥野先生:本当に大変でした(笑)。歯学部はかなりハードで、一心不乱勉強しないとストレートで卒業するのは難しいんです。私も途中で少し足踏みしましたが、なんとか卒業し、国家試験にも合格することができました。



――卒業後は歯科医院に就職されたのですよね。


奥野先生:はい。まずは歯科医師としてしっかり経験を積み、腕を磨いていきたいと考え、そのような環境があるクリニックを探しました。そこで出会ったのが神戸にある松田歯科医院です。このクリニックは、年齢が若くても、様々な経験を積ませてくれることで有名なクリニックでした。歯科医師としての可能性を広げるために、ここでたくさんの経験を積むことに決めました。


――松田歯科医院ではどのような経験をされたのでしょうか?


奥野先生:松田歯科医院は、保険治療はもちろん、自費治療も積極的に行っているクリニックでした。20名ほどのドクターがいて、みんなモチベーションが高く、お互いに高め合える環境でした。


院長もたくさんのチャンスを与えてくれる人でした。例えばインプラントの施術なども、どんどん経験を積ませてくれました。そこで10年ほど経験を積み、幅広く深い知識やスキルを身につけることができました。


――独立開業を決意されたきっかけは?


奥野先生:開業までに10年かかりましたが、その間にしっかりと技術を磨くことができました。経営面に関してはド素人で不安はありましたが、患者さんとのコミュニケーションには自信がありました。


松田歯科医院に勤務していた時代に、カウンセリングをしっかり行い、患者さんごとに必要な時間やコミュニケーションを取った上で治療をする経験を積んでいたので、信頼されるクリニックは作れるだろうという自信はありました。

――開業後、特に苦労されたことはありますか?


奥野先生:一番苦労したのは経営面ですね。歯科医療の技術には自信がありましたが、経営となると全く別の世界です。特に大変だったのは、開業当初の患者さんの確保ですね。やはり、地域に根付いた信頼される歯科医院になるまでには時間がかかります。ただ、最近はリピートしてくれる患者様や、紹介で来てくださる方がどんどん増えており、ありがたいかぎりです。


――開業後、さまざまな患者様がいらっしゃったと思いますが、特に印象深かったことはありますか?


奥野先生:年配の方で、かなり歯が弱ってしまっており、食事もうまく摂れないという患者さんがいらっしゃいました。そのため、かなり落ち込まれていて、コミュニケーションを取るのもなかなか難しい印象でした。ただ、その後しっかり歯科治療を終えた結果、食事をちゃんと食べられるようになりました。食事が自分の歯でしっかり食べられるようになると、性格もどんどん元の明るさを取り戻し、快活になっていくさまを目の当たりにしました。歯の治療を通して、患者さんの生きる意欲を取り戻すサポートができたことは、本当にうれしかったです。


――素晴らしいですね。まさに歯科医師冥利に尽きるという感じでしょうか。


奥野先生:本当にそうです。歯科治療は単に歯を治すだけではなく、患者さんの生活の質を大きく向上させる可能性を秘めています。患者さんがどのような思いを持っているのか、丁寧にヒアリングをしたうえで、高品質な治療を提供できればと考えています。


――歯科医としてのこだわりはありますか?


奥野先生:「患者さんに信頼されてなんぼ」だと思っています。時間を節約して「はい、これで終わり!」というようなことは絶対にしないようにしていますし、常に新たな技術や知識を積み重ね、可能なかぎり患者さんのニーズに応えられるように努力しています。治療法はさまざまなものがあり、メリットやデメリットはあります。それをしっかり理解したうえで、丁寧に患者さんの声を聞き、最高の選択をするサポートをさせていただいています。正直時間はかかってしまうのですが、患者さんに納得いただいた上で治療を進めるほうが効果も出やすく、妥協せずにやっています。


――ありがとうございます!将来的にどんなクリニックにしていきたいですか?


奥野先生:今の丁寧さや治療のクオリティは維持しつつ、もう少し規模を拡大したいなという思いがあります。もっと多くの患者さんに貢献できるようなクリニックにしていきたいですね。実は、今の場所も少し大きめでして、最初は少し持て余すこともありました。ただ、今では患者さんがどんどん増えていて、歯科衛生士や歯科助手などのスタッフもどんどん増えています。この良い流れをさらに加速させていきたいなと思います。クリニックが大きくなったとしても、「患者さんに最高の治療を提供する」というポリシーを曲げるつもりはありません。自分の技術をしっかり磨きながら、この地域で愛される歯科医院にしていこうと考えています。


――奥野先生、本日は貴重なお話をありがとうございました。患者さんとの信頼関係を大切にしながら、技術を磨き続ける奥野先生の姿勢に、大変感銘を受けました。今後のさらなるご活躍を陰ながら応援しております。


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